【四十肩・五十肩診断！】痛みなく、自分の後頭部を触れる？

2024.03.01

【四十肩・五十肩診断！】痛みなく、自分の後頭部を触れる？

五十肩とは何か？~中高年に多い肩の悩み~

【肩関節周囲炎(四十肩・五十肩・凍結肩)】

肩関節周囲炎、一般に四十肩や五十肩、凍結肩とも呼ばれるこの病態は、40～50代で最も多く発症します。特徴は、肩や腕が痛んで腕が上がらない、衣服の脱ぎ着ができないなどの症状があげられます。

40～50代の人が起こりやすいのは、加齢によって肩周辺の組織がもろくなり始めること、一方で仕事やスポーツなどまだまだ活発に体を動かす人が多いこと、肩関節は動く範囲が大きいために骨以外の組織が引っ張られやすいことなどがあります。これらの要因が重なることで、五十肩が起こりやすいと考えられています。

加齢による肩周辺組織の劣化、活発な日常活動、肩関節の広い動きによるストレスが重なり合い、症状を引き起こす主な原因とされています。特に、肩の前側や上側の特定の筋肉や腱に生じる炎症や拘縮は、日常生活に多大な支障をもたらします。

症状と発生しやすい部位

五十肩の病変が特に起こりやすい部位は4か所あります。
1つは肩の前側にある肩甲下筋の腱と上側にある棘上筋との隙間である腱板疎部、そしてもう1つは腱板疎部とつながっている上腕二頭筋長頭腱の腱鞘です。この2か所に炎症や拘縮が起こると、背中に手を回したり、髪を洗ったりする動作がしづらくなります。また、上腕骨のボールと肩甲骨の受け皿を包んでいる関節包の下側や、腱板の上側にある滑液包に炎症や拘縮が起こると、腕を上げにくくなります。

治療方法 ~早期回復を目指して~

一般的には、急性期(発症～2週間)は安静、慢性期(～6ヶ月)は軽い運動、回復期(1年程度)は積極的な運動とされていますが、拘縮や痛みが残ったりする事が少なくありません。

当院では、急性期からの鍼治療や超音波治療、慢性期の手技を用いた拘縮予防が重要であると考えています。特に初期症状が肩こりに似ているため、専門家による早期診断が再発や後遺症を防ぐ鍵となります。

予防と再発防止

「放っておいても治る」という認識は、再発や後遺症のリスクを高めるため、絶対にやめてください。早期発見・治療が極めて重要です。

安静が原則とされる急性期から鍼治療や超音波治療を行い、慢性期には手技で拘縮を予防する事が必要。
実際に当院にも5年、10年前に五十肩になった場所が再度痛くなり来院される方が多数いらっしゃいます。

また初期症状は肩こりに似た感覚で気付かない事もあるのでお近くの鍼灸整骨院で定期的に診てもらうのも良いと思います。